ラジオドラマ 「宇宙戦艦ヤマト」

先日所用があり、実家へ戻った。
実家には昔集めた数々のアニメ関係の雑誌、グッズなどが今も残っている。
その中には(録音用の)カセットテープもたくさんある。
家庭用ビデオがまだまだ高価だった時代、アニメの放送をカセットテープに録音しアニメ誌やムック本を見ながら聞いたものだ。それらカセットには自分では忘れてしまってたものもあったが、それらについてはまた別の機会に譲るとして今回のテーマは「ラジオドラマ 宇宙戦艦ヤマト」である。
「オールナイトニッポン」の特別番組として1977年の年末に生放送された伝説のラジオドラマだ。そのカセットを今回の帰省の際に持ち帰り、およそ30年ぶりに聴いてみた。カセットの交換(片面45分)のタイミングが悪くところどころ途切れていたりするが、おおむね全編入っていて安心した。
本編は古代進の航海日誌という形をとって進められている。「航海日誌」なのでヤマトでの出来事がすべて具体的な日付をもって語られている。これは当然後から加えられたモノなので、TV版に当てはめて観るのも面白そうだ。ストーリーはヤマトの出発前日の夜、古代のモノローグから始まり、テレビの第1話を回想にするなどラジオドラマ用に構成を変えている。映画版ではカットされた相原の心の病のエピソードがあったりデスラーとスターシャのホットラインの会話があったりでなかなかにファン心理を考えた構成になっている。
中でも面白かったのは、古代が艦長代理を命ぜられ有頂天になるところだ。これはTVでもなかったハズだが、古代は島と仲良く談笑する雪を用もないのに「こっちへ来い」と呼びつけるんである。島が「今は俺と話してる」と拒否すると「俺は艦長代理だ。命令だ」などと言って雪を自分の方へ来させようとする。職権乱用も甚だしいのだが18歳らしくてカワイイと言えば言えなくもない。オトナな島くんは「人は肩書きについてゆくんじゃない。その人間を信頼するからついてゆくものだ」なんてことを言って諭すのだが、古代がそんなことを聞き入れるわけもなく案の定ケンカになるのだ。
まあ、こんなエピソードもありつつもなかなかに楽しめるドラマであった。
ただ、駆け足でストーリーを進めざるを得ず、心理描写も含め説明が多くナレーターが大活躍だった。そのナレーターは先だって亡くなられた広川太一郎さんが務められていて、古代守のセリフとナレーションが立て続けなシーンもありさぞかし大変だったことが偲ばれる。
最後に出たがりPのN崎氏がコメントを読むのだが、これがなかなかの美声。コメント内容もいいことを言ってるのだが、その後の彼を知る者には・・・ムニャムニャ。
急きょ松本零士センセイもスタジオに来る(呼ばれたのか、自ら出しゃばったのかそういう下りは残っておらず不明)のですが、最初に読み上げられたスタッフの中に自分の名前がないことに憤慨しどおしで面白かった。「アンタ、文句言いにきたのかよ!?」ってみんな思ったに違いない。N崎Pとの確執はこの頃から??
声優さんへのインタビューなどもところどころあったのだが、それらは一部のみしか入っていなかった。本編以外はどうでもいいと思ってたのかな、当時の自分は。
本編でトチりまくった麻上洋子さんのインタビューがあったはずだが、ほとんど残っていなかったのが残念。
当時中1の私はカセットを買いラジカセにセットし、布団に潜り込んでこの放送を聴いた。
幸いにしてラジカセだけは自分専用のを買ってもらっていたので誰に遠慮することなく聴き、録音もできたのだ。
あのときのワクワク感は今でも憶えている。いや「ドキドキ」の方が近いか。
当時の自分はまだ、ラジオの深夜放送というものを聴く習慣はなく深夜1時(から放送終了の3時)まで起きていることなどまずなかった。
この「ラジオドラマ宇宙戦艦ヤマト」で、私は少しオトナの世界へ足を踏み入れた気がしていたのだ。
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コメント
続けざまに失礼します。
うわ~例のカセットですね!!!なんと貴重なモノを!!!!!!!!!
生放送だったんですよね。私もテープの表裏の交換をどこでしようと緊張しながら息をひそめて聞いていた頃を思い出しました。
そうそう…古代君艦長代理に任命されて、島との確執がちょっぴりあったんですよね…とか色々と思い出しました。
ストーリー詳細アップしていただいてありがとうございます。
私もこんなに後悔するんなら、テープ捨てなきゃよかった…
投稿 crockett | 2008年4月18日 (金) 23時20分
crocketさま
同時代を生きた者としては外せない出来事でしたね。
「さらば」のテープもあるので、今度聴いたらまた記事にしますね。
投稿 AKIRA | 2008年4月18日 (金) 23時41分
AKIRAさん
ブログ解説おめでとうございます。
貴重なカセット発掘もおめでとうございます。
このカセットも懐かしいですね(^o^)
投稿 ダヲス | 2008年4月19日 (土) 01時31分
ダヲスさま
早速発見してくださいましたね。
宣伝がてらご挨拶に伺おうと思ってましたが・・・。
カセットと言えばコレ、でしたよね。
BS熱中夜話、拝見しましたよ。
今後もヨロシクです。
投稿 AKIRA | 2008年4月19日 (土) 01時38分
こんばんは、遅れましたがブログ開設おめでとうございます。
ご挨拶代わりに、「ビックリドッキリ情報」を1つ!
ほとんど知られていませんが、ファーストヤマトのディレクターは当初、出崎サンだったんですよ。
諸事情で石黒さんになりましたが、もしもあのまま出崎サンが「ヤマト」をやっていたら、その後のアニメ事情が今とは大きく変わっていたことでしょう。
それではまた、時々覗きに来させていただきます。
投稿 斉九 | 2008年4月19日 (土) 02時38分
斉九様
ようこそいらっしゃいませ。
ヤマトの「出﨑さん監督だったかも」情報ありがとうございます。やはり虫プロのつながりによるものなのでしょうか?西崎Pはワンサくんで虫プロにも関わってましたし・・・。時代を変えるような作品が生まれるには、それなりのタイミングがあるものですよね。出﨑さんと西崎P・・・うまくいかなかったかも。
投稿 AKIRA | 2008年4月20日 (日) 00時43分
ラジオドラマのお話、とても興味深く拝見しました。
当時私はかなりのド田舎に住んでいたためか、
圧倒的に情報不足で、ラジオドラマの存在を知ったのはファンになってから随分あとでした。
映画公開のたびにドラマがあったそうですが、そんなわけで一つも聴くことが出来ませんでした。
ドラマの存在を知った時は、随分悔しい思いをしたものです。
特に、一番最初とさらばは評判が良かったようなので、
なおさらでした。
最初のドラマは、オリジナルのエピソードがあったりして、TVや劇場版とも違う部分があるのですね、知りませんでした!ユキを呼びつける古代君、聞いてみたいです。
映像のない声だけのドラマって、自分なりのイメージが広がって、
それはそれで楽しそうです。
あああ、聞いてみたかったです~。
さらばもお持ちなのですね!またいろいろ教えてくださいませ。
投稿 まりあ | 2008年4月21日 (月) 00時42分
まりあ様
お聴きになったことがないとは残念ですね・・・。
ラジオドラマの情報をどうやって知ったかについては私も記憶がありません。まだオールナイトニッポンなど聞いた事がなかった頃ですし。
最も可能性が高いのはスポーツ新聞の芸能欄であろうと思われます。ウチの実家ではずっとスポニチをとってますので、そこで知ったのでしょう。
ヤマトのラジオドラマはさらばの後もありましたが、私が聴いていたのは「さらば」まででした。
カセットお譲りできるといいのですが・・・今のデッキではダビングも出来ません。申し訳ありませんです~。
投稿 AKIRA | 2008年4月21日 (月) 09時41分
こんにちは!
AKIRA様
>カセットお譲りできるといいのですが・・・今のデッキではダビングも出来ません。申し訳ありませんです~。
そ、そ、そんな!なんてもったいないお言葉!
もうお気持ちだけで十分です!
すみません、私が聴いてみたいなんて言ってしまったから、
お気を遣わせてしまい申し訳ないです。
そんなつもりで言ったわけではありませんし、
どうぞお気になさらずに‥。
ビデオも普及しておらず、もちろんレンタルなんてものもあるわけがない当時、ラジオドラマやテレビ番組本編の音声を録音したテープは最高のお宝でしたね。
是非是非大切になさってくださいませ。
投稿 まりあ | 2008年4月22日 (火) 13時20分
まりあ様
いえいえ、謝っていただくようなことはなにもありませんよ。私も気を遣うとかではなく、せっかくですからどうにかして聴かせてあげられないかなと本当に思うんですよね、同じヤマトファンとしては。
投稿 AKIRA | 2008年4月23日 (水) 12時11分
おばんです☆
ご実家に戻られていたのですね。
数年ぶりのヤマト関連グッズとの再会は如何でしたでしょうか。
うふふ…これからお手持ちのムック本が紹介されます日をのんびりと楽しみにしてますっ♪←忘れてないのですら~
このテープには以前よりお話で伺っていた貴重なお宝話が録音されているのですね…!(≧≦)
AKIRAさんの解説を拝読しておるとその内容にとっても興味をそそられます…古代くんの航海日誌、とても面白そう~。
初代TV版では超急展開、艦長に任命されて有頂天になっている古代くんを見る事はできなかったので「職権乱用」シーンや仕事以外の面での島君とのケンカ、映像で見てみたかったです♪(*^ω^*)
内容とは関係ありませんが、もしかしてヤマトのロゴはAKIRAさんのお手によるものでしょうか…?(そういう所ばっかに目がいってしまうワタシ・^^;)
何と言いますか…そういう部分にこだわるのって…思い入れ深し・テープ本体は勿論ですが、当時から作品自体全て丸ごと本当にとっても大切にされていたのだなぁ、というのが伝わってきてホンワカしてしまいましたv
音声だけではないものも沢山詰まったカセットテープ、これからも大切になさって下さい☆
投稿 あおゐ | 2008年4月24日 (木) 00時11分
あおゐさま
いらっしゃいまし〜。
今回の帰省で持って帰ったのはヤマトのラジオドラマとアニメのカセット数本のみです。今後はブログネタにするために、もっと多くのモノを持ってこないといけないですね。しかし、置き場所が・・・。
古代の航海日誌形式にしたのはいいアイデアでした。富山ファンの女性たちは古代のモノローグがたくさん聴けて楽しかったのではないでしょうか。
それにしてもやはり感心するのはプロの声優さんの実力です。生放送であれだけの事をやってのけるというのは並大抵のことではなかったでしょう。唯一トチったのがキャリアの浅い麻上洋子さんだったというのが愛嬌です。古代進と同等かそれ以上にセリフの多かったのがナレーションと古代守役の広川さんでした。しかし、まったく隙のない素晴らしい仕事ぶりでした。
>カセットに書いたロゴ
ご推察の通りです。
ラジオドラマの前にTVシリーズを録音したときに全13巻分のテープすべてにロゴを描いたおかげで、ヤマトのロゴは手本なしで今でも描けます。
これって思い入れというより性格によるものが大きいのかな・・・なんて。ビデオテープやDVDのラベル作りとか楽しいですもん。ああ、でもやっぱ思い入れがないとちゃんと作らないかも。
投稿 AKIRA | 2008年4月24日 (木) 01時31分
ああっ、ご本のアップの事は何卒お気になさらずにー!!
いつかお手持ち(ご実家に置かれておるものも)のタイトルリストが伺えれば嬉しいデスv(ぺこ)
>古代のモノローグ
熱烈富山さんファンではない私ですが嬉しいですよね…あのお声で長く囁かれたら…想像しただけでも耳の辺りが~v
広川さんの素晴らしいお仕事っぷりも・・ウハ~♪(´д`*)
本編の雪からは想像できないトチる麻上さんも微笑ましそうでいいですね~。
>ヤマトのロゴ
やはりAKIRAさんのお手によるものでしたか♪今もお手本なしで描けるなんて凄いです!
こまやかなAKIRAさんの作られるラベルはとても素敵なラベルに違いない…思い入れパワーの入った作品のはどんなにか…+゚:。*゚+(*´∀`人)
投稿 あおゐ | 2008年4月26日 (土) 01時23分